漫画「僕だけがいない街」を1巻～全巻無料で読む電子書籍サイト・アプリは？読み放題マンガ/三部けい

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私はタイトルに惹かれ、単行本で初めてこの漫画を読みました。
そこから一気にはまり、映画・ドラマも何度か見直すぐらいにはこの作品のファンです。

私がこの漫画で素敵だと思うところは二つあります。

まず一つ目は『1巻最後の引き』です。
この漫画の中で一番ドキドキするところだと思っています。
私はここを読んで、2巻以降も購入することを決めました。

二つ目は『人間関係について深く考えさせられるところ』です。
人間の悩みは、突き詰めると9割が人間関係についてだと言われています。
元々人間関係において上手く立ち回れない主人公が、自分の行動を通して人と深くかかわることを学び、それが他の人の気持ちの動きや行動につながっていく。
そんな主人公や登場人物が非常に魅力的でした。

アニメや映画、ドラマなど実写化をされたメディアミックスの原点となったコミック作品です。さえない一人の男・藤沼悟が持った謎の”リバイバル”というタイムリープの能力で、これから起こるかもしれない事件や事故を防ぎ、過去に起きた哀しい事件の謎を解明しようとする、シンプルなSFのテイストにかなり濃厚なサスペンス要素が加わった物語です。そこには藤沼と母親とのあたたかな関係や、守ろうとして守り切れなかった大切な女の子との別れなど、濃密な心理描写が丁寧に描かれているのです。そして、何といっても舞台となった苫小牧の”街”の描写が素晴らしい…それを描き込むほどに、物語は地に足の着いたリアルなものへと変貌し、そこで懸命に生きた藤沼少年の姿を浮かび上がらせてくれています。

主人公が何度もリバイバルし、小学生の時に起きた連続誘拐殺人事件の謎を解き明かし、母親や小学生のときの同期生を救うという話。何度もリバイバルし、救うことには二人を救うことには失敗を繰り返すが少しずつ謎に包まれていた、犯人にたどり着いていくという展開が、ワクワクして非常に面白いです。
序盤は、犯人らしき手がかりがあまりなく、展開を推理しづらかった。
母親は犯人らしき人物への手がかりを掴んだために殺されてしまうので、物語ではとても悲しいシーンで印象にのこるところです。
真犯人は、狡猾で、なかなか表立った行動にうつさないタイプ。そのため、加代を含む小学生複数人を殺害し、無実である別の人物を犯人に仕立て上げるという卑怯な点があります。そんな真犯人を主人公がどんどん追い詰めていくストーリー展開は最大の見どころです。

藤沼佐知子(悟の母)

私はこの漫画の、澤田さんの『あの人は自分を殺すような息子を育てない』というセリフが一番好きです。
そして、読んでいる側に『確かに』と思わせるような行動を一貫して取っていることがこのキャラクターの魅力だと思います。
特に『自分の子供が何かにやる気を出しているときは応援してやるのが親ってもの』というこの発言には痺れました。
他にも随所でこの人の格好良さが溢れ出ていて、自分は男ですが、親になったらこういう言葉を言えるような親になりたいと思っています。

雛月加代

貧乏な母子家庭で、母親に虐待されて育った加代は、過酷な日々を生きることに精いっぱいで、無口で卑屈な暗い女の子でしたが、藤沼らによってその境遇から助け出され、結果的に命を守られて永らえました。その死の可能性を知らずに危機を脱していた彼女でしたが、悟の事を大切に思い、素直な優しい大人になっていく過程は作中の大きな”救い”でもあったのです。苫小牧の冬の雪が舞うなかにいた、赤いコートの彼女は笑うことを知りませんでしたが、周囲のあたたかな気遣いに触れてその表情が次第にほどけていく様は見ごたえがありました。

藤沼悟

藤沼悟は、自身が窮地に追い込まれても、信念を曲げずに事件の真相を追い求めていくところが、カッコいいなと思いました。
また過去に自分がどのように行動を起こすと、過去をかえることができるのか？という誰もが一回は考える思考を、主人公は実際に行動を起こすことで、事を成し遂げるところが、素晴らしいです。彼の母親を救いたいという純粋な想いにも読んでいて共感しやすく友との友情を大切にしながら事件を解決していく主人公の姿は、胸を熱くするものがあり、私の中でヒーローです。

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