漫画「僕等がいた」を1巻～全巻無料で読む電子書籍サイト・アプリは？読み放題マンガ/小畑友紀

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このマンガを私は勝手ながら「名言製造機」と呼んでいて、人生の教科書として何度も読み返しています。矢野、高橋、竹内くん、千ちゃんなどの登場人物たちの発する言葉にはいつもハッとさせられ、自分が置かれている状況や環境について考えさせられたり、人と人が関わりあって影響しあって生きていくことの良さや苦しさについて考えてしまいます。誰かと話すときの言葉だけでなく、モノローグが心に沁みすぎて泣いたことが何度もあります。瑞々しい高校時代と、現実を知って少し大人になった東京編のコントラストがまた効果的に機能していて、少女マンガというジャンルに収めておくのはもったいないくらい哲学的で、読む人々の心に寄り添ってくれる作品です。

2人の出会いは、15歳の春。順調な高校生活に胸を弾ませていた七海だが、「女子の3分の2が必ず恋に落ちる」という伝説を持つ矢野と出会う。はじめは意地悪ばかりされ、矢野が嫌いだった七海だが、彼の様々な魅力を知り、徐々に矢野に惹かれていく。そして、めでたく矢野と付き合うのだが…矢野には、15歳の少年では受け止めづらい過去があったのだ。それでも、七海は矢野を想い続け、矢野の閉ざしていた心を開く。見どころは、何といっても高校二年生の冬。あんなに幸せだった日々が急展開を迎える。家庭の事情で矢野は東京に引っ越してしまったのだ。遠距離恋愛、音信不通、そして突然の再会…様々な困難を乗り越え、二人で「過去」に負けない「今」を作っていく。

主人公の七海が同じクラスの男子の矢野に恋をすることから物語が始まり、矢野は表面的には明るいお調子者ですが、かつての交際相手の死を経験したことで人に心を開かない男の子でした。高校時代お調子者の男子というのが共学ならどのクラスにもいたかと思いますが、そんなお調子者にも実は影があったりするのかも？と思わせる展開です。この話の根幹となるポイントは、矢野と七海が両想いになるまでの高校時代という青春の思い出と、成長を経るごとに自分たち以外を取り巻く環境に翻弄され、思うように、生きやすいように生きれない人生を描いていることです。すべての人が何事もなく幸せに生きていけるわけではなく、乗り越えなければならない壁は年齢を重ねるほどに増える。様々な人が共感できる内容の漫画だと思います。

平凡な女子高生の高橋七美と矢野元晴の恋愛漫画であり、最初は平凡でよくある恋愛漫画かと思っていましたが、矢野元晴が元カノや母親の死によって深い闇を抱えており、なかなか幸せになることができず、登場人物たちがもがぎながら葛藤しているところが見どころだと思います。矢野元晴は爽やかな男子高校生ですが、その裏に抱える悩みや葛藤から、少しメンヘラに近い性格であり、高橋七美が受容しようとしますが、なかなか上手くいかず、結局別れてしまいます。その後、社会人になり、東京にて再び出会いますが、なかなか関係が上手くいきませんが、最終的にはハッピーエンドとなります。苦悩の時間が長かっただけに、最終的にハッピーエンドになった際には、非常に感動しますので、非常に面白い作品だと思います。

少女漫画と思えない程の、深さと切なさがあり、大人でも楽しめる恋愛漫画だと思います。矢野元晴と高橋七美の高校生から大人になるまでの恋愛ストーリーですが、明るい高橋に対して、矢野は暗い過去をもっています。中学生の時に付き合っていた彼女が交通事故で亡くなってしまうのです。その後、恋愛に冷めた考えをもっていて、高校生とは思えない程の落ち着きがあり、悲しみを抱えていました。そんな中で出会った高橋に恋をして付き合いますが、度重なるすれ違いで離れ離れになってしまいます。登場人物みんなの複雑な思いが入り組んでいて、みんなが何かを抱えていて、とてもリアルで切ないです。漫画の中でポエムが良く書かれてますが、その言葉すべて名言で心に刺さります。切なさだけでなく、主人公の可愛いピュアな姿も見どころです。

思春期の恋愛をリアルに描いた胸キュン漫画です。主人公たちが抱えるいろいろな悩みと純粋な恋愛との葛藤でそれぞれの心模様を描いた作品です。恋愛漫画の中でも、男女問わずに受け入れられるストーリーで、感情移入して楽しめる作品です。まだ子供でどうにもできないことが多く、でも大人への階段を登り始めている主人公たちを、きっと応援したくなります。恋に一生懸命な年頃の女の子にはもちろん読んでほしい作品です。きっと大人になってもずっと忘れられない漫画になること間違いなしです。いつかこんな一生懸命な恋に出会いたくなるはずです。初めて読んでから何度も読み返してしまい、自分の年齢と重ねながらその時々の気持ちと合わせてしまう、そんなお気に入りの作品です。

高橋七美

高橋のまっすぐで芯が強いところが好きです。高校生の頃から高橋に芯の強さはあって、困難が何度も降りかかる矢野の心の支えになっていたと思います。いつも矢野のことを想って言葉をかける高橋をみて、私も大切な人にとって支えになれるような存在でありたいと思うようになりました。また、大人になった高橋が高校生の時のようなキラキラさを失っていないのも好感が持てました。それだけ芯が強くて周りに流されないまっすぐさを持った高橋が一番好きです。

高橋　七海

童顔にお団子のヘアスタイルが似合う可愛らしい女の子といった印象の七海。明るく無邪気な性格で、高校生時代には、議長や文化祭実行委員等を務め、周りからの信頼も厚い。そして、何といっても矢野へ対する一途な想いは、誰にも負けません。15歳のまだ少女だった七海が、矢野と出会い、矢野の壮絶な過去と真剣に向き合い、そして矢野を支え、自分を犠牲にしてまで矢野を想う姿は、とても虚しくもあり、七海の心の温かさを感じ、好感が持てました。

千見寺 亜希子

千見寺は矢野の転校先で出会う後半部分から登場するキャラクターですが、容姿端麗頭脳明晰で、女子なら誰でも憧れてしまう女の子です。矢野にとっては常に「高橋」が一番でしたが、出会う順番が違えば千見寺が主人公の七海に代わるといっても過言ではないほど存在感があります。そんな彼女は自分の凄さを鼻にかけず、自分の幸せよりも人の幸せを願うような優しい心を持っていて、漫画を読んでいてこの子にも幸せになって欲しいと思わざるを得ませんでした。

竹内匡史

矢野元晴の親友であり、一言でいえば「良い人」で、誰よりも矢野元晴のことを考えて行動していたのは、彼だと思います。男気もあり、かっこいいキャラクターでありながら、優しさも兼ね備えており、仮に現実世界に存在していたら、途轍もなくモテているかと思います。高橋七美と付き合っていた期間もありましたが、最終的には、高橋七美と矢野元晴のために身を引くなど、愛する人と親友を思いやる男気もあり、幸せにはなれないキャラクターでしたが、私は最も好きなキャラクターです。

矢野元晴

とにかくイケメンでモテモテな矢野元晴ですが、高校生とは思えないほど、落ち着いた感情を持っています。一見冷たそうにみえて、とても優しいです。自分を犠牲にしてでも、大切な人を守りたいという思いが強く、そのせいで本当に好きな人から離れるという選択肢をしてしまいます。高校生なのに自分を押し殺して生きてきた矢野が可哀想でもあり、誰にも自分の内を見せず、影があるところも魅力的です。高橋七美と過ごす時の矢野の姿がとても幸せそうで、観ているだけでキュンキュンします。

七美

おせっかいなところもあるけれど、恋をしてからは一生懸命で、どんどん可愛くなって、色んな人に愛されるキャラクターです。恋に悩むところはリアルで、ついつい自分を重ねたくなるような等身大の女の子です。恋に悩んだ分、成長するにつれどんどん魅力的になっていき、素敵な女性になっていく姿にきっとみんな惹かれていくこと間違いなしです。女の子たちが憧れちゃう誰もが好きになってしまうような可愛らしいキャラクターになっています。

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