漫画「ライアー×ライアー」を1巻～全巻無料で読む電子書籍サイト・アプリは？読み放題マンガ/金田一蓮十郎

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最初はよくある血の繋がらない姉弟の恋愛ものなんだろうなと思って読み始めましたが、いい意味で期待を裏切られました！
メイクと服装変えただけなのになんでバレないの？と思ってしまうけれど、そうだったら良いのにと思っていた透の願いが叶ったこともあり思い込みで信じてしまったのかなと切なくなります。その証拠に友人には気づかれるのに思い込みから透にはぎりぎりのところで回避出来たりしてかなりドキドキします。
ミナとしてではなく湊として好きになってもらおうと奮闘しても空回り。ミナに盲目的な恋心を抱く透には気持ちが伝わらずすれ違い多発でかなりもどかしいですがその分応援してしまいます。
2人とも不器用な可愛さがあり、まさに青春！といった漫画です。

元々作者「金田一蓮十郎」のファンだったので、発売当初から注目していました。本作は代表作「ジャングルはハレのちグゥ」と違い、ラブコメとなっています。金田一蓮十郎がラブコメ！？と初見は驚きましたが、読んでみると作者性が存分に出ていてとても楽しめました。「ハレグゥ」では後半から舞台をジャングルから都会に移し、ジャンルも微妙に変化しますが、「ライアー×ライアー」も、後半から第二部とも称すべきある秘密の公開とそれによる関係性の変化が描かれます。私はどうしても「ハレグゥ」を意識してしまいましたが、「ライアー×ライアー」は「ハレグゥ」よりもラブコメ要素が強く、シュール要素は薄いです。グゥのような何でもありのジョーカーは一見登場しません。その分地に足のついたキャラが魅力的で青春漫画として高い完成度です。

姉と弟の禁断の愛です。嫌われていると思っていた弟にちょっとした冗談のつもりで、ちょっかいをかけたことから二人の恋愛が始まります。他人のふりをした姉を知ってか知らずか好きになる弟と、わかってても弟との関係が恋に変わっていくドキドキ感がきゅんとします。いつもそっけない弟が、姉に似た恋人に甘く優しくしてくれるシーンは、読者なら思わず弟に惚れてしまうシーンかと思います。他の人には無反応なのに自分だけには溺愛というまさにお姫様扱いは、女性の理想の男性に近いのではないでしょうか。姉だとばれたら嫌われてしまう、今の愛されている環境がなくなってしまうと正体をばらすかばらさないかで葛藤する姉の気持ちも、どんどん好きが加速して今の作られた自分がなくなる怖さも読めば読むほど切なく、涙なしでは読めない作品です。

湊

初めは優柔不断というか爪があまく思慮が浅い感じがして苦手でしたが、透への恋心に気づいてからはどうにか湊として好きになってもらおうと健気に頑張る姿が可愛く思えてきました。すごく愛されているのに愛されていない複雑な想いが見ていて応援したくなります。恋敵が自分というもどかしさが読んでいて伝わってきます。
同一人物なはずなのに透のミナと湊への接し方の温度差が凄すぎて読んでいて不憫になることもありますが、恋人と家族への温度差が違うのは当たり前ですもんね。

高槻 湊

湊は本作の主人公です。映画では森七菜さんが演じました。この主人公、ちょっと屑です。ハレも割と屑っぽい部分はありましたけど、湊はハレより屑度が上がっています。でも、そこが可愛いです。屑系といっても本当の屑ではなく、人間味のある、現実的な性格と言い換えてもいいかもしれません。元々「ライアー×ライアー」前半の嘘に塗れた恋愛模様は湊の嘘から始まります。「セフレ全員と関係を切れたら」と条件を出すところもけっこう酷いです。でも、そんな彼女が透との交流を通じて徐々に恋心が芽生えていくところが可愛いです。

高槻透　

初登場から普段はどちらかと言えば冷たい印象の弟君ですが、キャラ崩壊ではないかと思うほど姉に似た少女を大切に溺愛します。その自分だけを甘やかしてくれる人という演出が読者にはたまらない存在だと思います。隠し事をしている相手を、無理に聞き出そうとせず自分はいつでも味方でいるよ、あなたがとても大切だよという表現があふれんばかりの愛が伝わる表情とってもセクシーで、また少年らしさも残る設定なのでかわいくもあります。

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